ラグビー部は6月7日、東京地区国公立大学体育大会(国公立大会)の決勝戦で東京学芸大学(学芸大)と対戦し、33-26で勝利して31年ぶりとなる国公立大会優勝を決めた。序盤は先制を許すなど相手に押し込まれたが、試合中盤に流れを持ち込んで一気に逆転する。その後も優位に試合を進めるが、最終盤は学芸大の猛反撃であわや同点のピンチを招く。しかし、冴えたタックルが光ってトライを許さず逃げ切った。(取材・撮影 吉野祥生)
東 大 19 14 | 33
学芸大 12 14 | 26
東大が国公立大会決勝へ進出するのは今年で3年連続。着実に実力をつけてきた。しかし、2024年、25年と優勝を目前に立ちはだかってきたのは、学芸大だ。学芸大はラグビー強豪校出身の選手がそろい、選手数自体は少ないものの、少数精鋭で高い実力を持つ。東大は24年は1点差、25年は5点差という僅差で学芸大に決勝で敗れ、2年連続の準優勝。今年こそ優勝を成し遂げたいところだ。
16時半に試合開始。しかし、序盤は押し込まれる展開となり、学芸大が前進する。東大もタックルでディフェンスを図るが、最後はトライラインまで運ばれトライとなり、前半6分5点を先制される。
雨も降り始め東大にとって嫌な流れとなるが、なんとか流れを断ち切りたいところ。この日の東大は攻撃でも勢いがあり、パスでじわじわと前進してゆく。そして、最後は大外へとパスを回して相手の守備が薄いところを突き、前半17分#14立花幸樹(工・4年)のトライで5-5の同点に追いついた。

さらに東大は集中力を見せ、巧みな守備で相手の反則を誘うと、再び攻勢を強める。最後はトライライン付近で密集状態となり膠着(こうちゃく)するが、前半27分#2亀井亮衛(養・2年)がパワーで押し込んでトライを奪った。さらに、コンバージョンキックも#13武村晋(経・4年)が決めて一連のプレーで一挙に7点を追加する。
しかし、学芸大は東大のタックルにも倒れないフィジカルの強さを見せつけると、一気に抜け出してトライまで持っていき、前半33分12-12と同点に追いつかれる。
東大はもう一度リードした状態でハーフタイムを迎えたい。すると東大は着実にパスで前進していき、前半40分#2亀井が勝ち越しのトライを奪って19-12で前半を終えた。

後半も一進一退の攻防となる。先手を取ったのは東大。後半12分、#19野村晃一朗(法・3年)がトライを奪い26-12とリードする。しかし、一転して押し込まれる展開となりパスでつながれると、後半18分にトライを許し26-19と1トライ1ゴール差まで縮められる。
次にトライしたほうが試合を優位に進めそうな大事な局面。トライしたのは東大だった。後半26分、#5三上昭文(養・3年)が再び密集の中で押し込み、33-19とリードを広げる。

残り14分で2トライ2ゴール差、勝利への道筋が見えてきたが、強豪・学芸大が相手となればそう簡単にはいかない。5分後の後半31分には学芸大にトライを決められ33-26と再び7点差に追い上げられる。
東大は攻撃へと転じるも、この場面で反則を取られて大ピンチを迎える。雨もいっそう強さが増すが、会場を訪れた保護者やファンからは「東大、集中!」の掛け声とともに熱い声援が送られる。
このままでは追い付かれてしまうという危機感の中、東大は必死の守りで学芸大の猛攻を阻む。その攻撃に耐える時間は、記者には数十分にも感じられるほど長かった。そして最後は学芸大のオフェンスに反則があり、この大ピンチをしのいだ。

最後は時間を使って40分が経過したところで東大がボールを蹴り出し、ノーサイド。
東大は33-26と接戦をものにして、学芸大相手に三度目の正直で、31年ぶりの国公立大会優勝を飾った。まさに決勝にふさわしい両者の力が拮抗した試合だった。しかし、厳しい場面でも選手は動じることなく練習の成果を遺憾なく発揮して戦い抜き、栄冠を手にした。今後もラグビー部の活躍に注目だ。

選手やヘッドコーチのコメント
武村晋選手(経・4年)

──優勝を果たした今の気持ちを聞かせてください
本当にすごくすごくうれしかったです。
──春の間はこの大会を目指して準備していたのでしょうか
自分たちが練習でするようなプレーを試合でも出せれば、おのずと優勝につながるだろうと信じて取り組んできました。今日は自分たちの持っているラグビーが、一つ完成形になって出たというのがとてもうれしいです。
──具体的に今日の試合で良かった点はありますか
ディフェンスでとにかくタックルを強くいって、最終的に自分たちのボールにする、自分たちが良いようにラグビーをしていくというのが前半からハマっていた気がします。そういう意味では自分たちのラグビーを貫き通せたのかなと思います。
──最後など反撃され苦しいシーンがありましたが、そこで勝ち切れた要因はどのようなところにあったのでしょうか
苦しい時でもしっかりみんな集まることで、誰一人下向くことなく次のプレーに切り替えて、前を向いてプレーできました。感情論になってしまいますが、気持ちの部分で負けていなかったのだと思いますし、そのぐらいの自信をみんなが持っていたと思います。
──チーム全体または武村選手自身の今後の目標はあるでしょうか
チームとしての目標は、秋のリーグ戦の入替戦出場にあります。これから夏を経て、秋のシーズンに向かっていきますが、チームとしての練度を全員で上げて、ゴールに向かっていければと思います。個人としては今日は不甲斐ないプレーが多かったので、その対抗戦のリーグの中で一番のセンターになれるように、僕自身も努力していきたいと思います。
三上昭文選手(養・3年)

──優勝を果たした今の気持ちを聞かせてください
東大が最後に優勝したのが31年前で、そこからずっと勝っていませんでした。ここ3年は連続で決勝に進出したのですが、2年連続で決勝敗退で、今年こそってところで勝てて、本当にうれしいです。
──三上選手は今日の試合で活躍しましたが、自身の良かった点を振り返っていかがですか
やはり自分がボールを持った時が一番良くて、僕のおかげで前に出られたかなと思うので、これを継続していけたらなと思います。
──途中追い上げられる場面もありましたが、勝ち切れた要因はありますか
毎日みんなが手抜かず練習したおかげで、最後粘り腰で勝てたかなと思います。これからも練習を続けて対抗戦でも勝利をつかみたいです。
高橋一聡ヘッドコーチ
──率直に優勝を果たした今の気持ちを聞かせてください
本当にうれしいです。私は就任して3年目なのですが、1年目に1点差で負けて、去年はトライ数が一緒でしたがキックの差の5点で敗れました。今年はこの試合を取りたいと思って準備してきたので、この結果はすごくうれしいです。
──今日の勝利の要因を振り返っていただくといかがですか
特にディフェンスが集中力を維持しつつ、最後まで自分たちを信じて前に出続けられたことが、優勝という結果につながったと思います。
──最後は少し押し込まれるようなシーンもあったかと思いますが、そのあたりはいかがでしたか
決勝では、流れが行ったり来たりする中で、特にディフェンスが粘り続ければ、必ず成果が来る、流れをこっちに取り戻せるはずだという自信を持ち続けていました。相手に押された時も混乱せずに前に出続けたのが、結果につながったと思います。
──今回優勝を果たしましたが、今後はヘッドコーチとしてどのようにチームをまとめていきたいですか
僕としては、学生たちが自分でいろいろイメージしてクリエイトするきっかけ作りをずっとしてきました。例えば「ラグビーはこうだよ」とか、「こういうラグビーをするべきだ」ということを伝えてきました。それは選手を型にはめるということではありません。むしろ、経験が少ない子たちが多いので、引き出しを持っていない選手たちが引き出しを持てるように、いろんな引き出しをパカパカ開けながら紹介していくことです。そして選手たちが自分で選択できるようになるといいなと思います。最近そういう意味でのクリエイティビティーがすごく養われていて、みんながラグビーに前向きだと感じています。チームとしてもラグビーが好きで集まっているという雰囲気が明らかに出てきたので、ブレないように、なんとなくその機会とかを作っていくだけでチームが伸びていくと思っています。僕の役割はそこかなと思います。
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ラグビー部 31年ぶりの国公立大会優勝! 学芸大に三度目の正直 2026 IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2025 2026-08-02 02:00:53
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