(2026円10月12日付掲載)
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2025年度の食料自給率(カロリーベース)が37%へと前年からさらに1㌽下落して過去最低水準に落ち込むなか、日本政府はトランプ米政府の要求を受けて米国産ジャガイモの輸入解禁に向けた手続きを急ピッチで進めている。2020年に米国側の申し入れを受けて検討を開始し、今年9月に3段階の手続きのうちリスクのある病害虫を特定する2段階目が終了した。今後、具体的な対策を検討する最終工程(「リスク管理措置の策定」「実施体制の評価」「解禁条件の決定・公表」)に入るとみられる。農水省は「結論ありきではなく、科学的根拠にもとづいて判断する」としているが、実際の手続きは最終段階に入っている可能性もある。9月に農水省幹部が訪米したさいに、米農務省や米通商代表部(USTR)から手続きの加速を求められ、高市政府や自民党の内部では「来年にも解禁」(『日本経済新聞』)といった声が上がっているといわれる。こうしたなか、ジャガイモの主産地である北海道をはじめ、全国各地で反対する声が広がっている。
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食料生産守れずに国民守れるか
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食料安全保障推進財団(鈴木宣弘理事長)が呼びかけているオンライン署名「日本のジャガイモを守りたい!#米国産の生ジャガイモの輸入に反対します」は、勢いよく広がっており、開始から約1カ月で16万4000筆をこえている。鈴木宣弘氏は、100万人の声にして日本政府に届けることを呼びかけている。署名の訴えは以下の通り。
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私たちは、米国から求められている「生ジャガイモの輸入解禁」に、強い危機感を持っています。
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最大の懸念は、「ジャガイモシストセンチュウ」という害虫です。この線虫は「シスト」と呼ばれる殻の中で卵を守り、寒さにも乾燥にも強く、卵は10年以上も生き延びます。一度圃(ほ)場に侵入すれば、完全な駆除はほぼ不可能で、ジャガイモの根に寄生して収穫量を落とすだけでなく、種イモの生産そのものができなくなる可能性があります。
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これまで日本は、米国産ジャガイモをポテトチップスなどの加工用に限り、条件付きで段階的に輸入を認めてきました。しかし米国産の生ジャガイモがスーパーで販売されるようになれば、購入した人が家庭のプランターに植えたり、土や線虫が靴底を通じて畑に運ばれたりするリスクが生じます。
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国内生産が線虫の被害を受け、そこに安価な米国産が入ってくれば、国産から輸入への置き換えが進み、ジャガイモの自給率はさらに下がりかねません。
だからこそ、生のジャガイモは長年、水際で止められてきました。農水省は何十年も必死に抵抗してきました。担当者のなかには、体を張って『自分は認めない』と輸入を止めようとして、左遷された人もいると聞いています。
特に、食料を安定して輸入できる保証がなくなりつつある今、看過できる問題ではないと考えています。
しかし2020年に米国政府が生ジャガイモの輸入解禁を日本政府に要請。日米政府間で輸入解禁に向けた調整が進められていると報じられています。すでに多くの生産者と多くの消費者が不安の声を上げており、JA北海道中央会の樽井功会長も「断じて容認できない」と述べ反対の姿勢を示しています。
消費者の間には、食品添加物に分類変更することで輸送時の散布が可能になったポストハーベスト(収穫後)農薬である防カビ剤のリスク、遺伝子組み替えジャガイモが輸入されるリスクへの懸念の声もあります。
農林水産省は「解禁が決まった事実はなんらない」としています。しかし2020年の米国からの要請以来、検疫協議は続いており、手続きはすでに事実上の最終段階に入っている可能性があります。米国側の管理体制を確認したうえで問題ないとなれば、そこから止めるのは非常に困難になってしまいます――。
「生食用の生ジャガイモの輸入解禁に向けた手続きを止めること」を求めるこのオンライン署名には、11日現在、600件をこえるコメントが寄せられている。
▼現状でもシストセンチュウと必死に戦っている中、さらにその危険性を増しかねない行為をするのは如何なものでしょうか。そもそもジャガイモは自給率が高い品目であり、その輸入はむしろ国内の農業や食糧事情に不可逆なダメージを与える可能性が高いと考えております。しかも、米国産種芋をわざわざ輸入することのメリットに関する広報や報道がほとんどない(あったとしてもデメリットの方が目立つものばかりな)状況であるため、一市民としてはどうしてもこんなにも米国産種芋の輸入を行いたいのかわかりません。懸念事項が多すぎること、また、政府の目的が不明瞭なことから、米国産生ジャガイモの輸入に反対します。
▼こんな日本の農業が衰退してしまう政策を絶対に許してはいけません。
▼日本人の食糧確保のために農業と農家を守るのは、国の安全保障政策です。何故、一方的に病害虫のリスクを無視して輸入しなければならないのか、理解に苦しみます。
▼反対です。自給率をこれ以上下げてどうする。必要な政策は農業従事者の高齢化対策、農業に興味を持ってもらい若い世代の農家を増やすことです。
▼日本の食料を絶対に守りたいです。
▼国内自給率が高いじゃがいも、輸入は不要です。断固、輸入に反対します。
▼毒の可能性がある芋を受け入れれば、国の未来に必ず禍根を残します。アメリカであろうと、理不尽な押し売りには断固として拒否すべきです。日本は、美味しく安全なじゃがいもを自ら育て、国内で100%供給できる国です。国民はもう、政府の政策を盲目的に信じてはいけない。これは国防である。だからこそ、私たちの声が必要です。我が国の未来を守るために。
▼北海道のじゃがいもがあれば、それでイイ!
▼大切な食料を守ることは国防です。勝手に自民党が決めていい話ではないと思います。
▼日本のジャガイモを守りたいだけなのに、意地でも日本政府が滅しにくる! 許すまじ!!
▼徳之島はジャガイモの産地です。赤土で育てたジャガイモは子供達のごちそうです。9月半ばからジャガイモ栽培が始まり、2月中旬あたりから収穫が始まります。家族総出、部活動の資金のためにジャガイモを収穫することもあります。生活の一部です。そんなジャガイモを壊滅させる政策にNOを言いたい! 安心で美味しいジャガイモを作り続けたい。
▼先祖から受け継いだ大切な土地に危険な病害虫が入るリスクを何故背負わなければならないのか! 地域では毎年、来年と今年芋が作付される畑の土を検査するくらいシストセンチュウには細心の注意を払っています。その努力を全く無視する輸入解禁には断固反対します!
産地守るのが国の務め 国産8割担う北海道

米国産の輸入解禁で害虫と価格下落の二重の脅威にさらされる北海道のジャガイモ
国産ジャガイモ生産の8割を担っている北海道では道議会が2日、「米国産バレイショ生塊茎の輸入解禁要請に対する厳格な対応を求める意見書」を賛成多数で可決した。意見書は、北海道の農業・農村は「我が国の重要な食料供給地域」であり、昨年4月に策定された「食料・農業・農村基本計画」においても主要穀物などの主産地として位置づけられていることにふれ、「我が国の食料安全保障の確保に果たす役割は一層重要になっている」とのべている。そして、バレイショは北海道の畑作農業で輪作体系を構成する基幹作物の一つだとしている。
一方、北海道ではバレイショに深刻な被害をもたらすジャガイモシストセンチュウが1972年に初めて確認されて以降、農業者や関係機関がまん延防止対策にとりくんできたが、発生地域は拡大しており、さらに2015年にはジャガイモシロシストセンチュウ(従来のジャガイモシストセンチュウ用に開発された抵抗性ジャガイモにも寄生する新種)が国内で初めて確認されていることにふれている。国による緊急防除によって防除が完了した地域がある一方で、新たな発生も確認されており、防除作業に大きな負担が生じているという。
こうしたなか「生産現場からは、十分かつ厳格な措置が講じられないまま輸入解禁に至るのではないかとの強い懸念が示されている」とし、国に対し、「米国との輸入検疫協議においてはそのリスクを確実に排除するとともに、バレイショの国内における安定生産に支障を来すことのないよう、また、食料安全保障の確保に資さない輸入解禁につながらないよう毅然とした姿勢で厳格に対応すること」や、「北海道のバレイショ生産体制の強化に向けた支援を講じること」など3項目を要望している。
道議会が「厳格な対応」にとどまっているのに対し、道内の市町議会では「輸入解禁に反対する意見書」があいつぎ採択されている。
函館市議会は9月16日、「米国産生馬鈴しょの輸入解禁に反対する意見書」を全会一致で採択した。函館市では農家およそ200戸のうち3分の1がバレイショを作付けしており、農業生産を支える基幹作物になっているという。2020年八月に米国から輸入解禁要請がおこなわれて以降、検疫協議が進められ、今年9月で病害虫リスク評価の作業を終えて次のステージに進むとされていることで「輸入解禁は時間の問題ではないかと生産現場からは大きな不安の声が上がっている」と訴えている。
すでに輸入が解禁されているポテトチップス加工用バレイショは、土壌を除去し、封印後に密閉コンテナで輸送されて指定工場へ搬入・処理するなど、厳しい条件のもとで輸入されている。一方、生食用バレイショは種イモに転用できることから、ジャガイモシロシストセンチュウなどの病害虫の侵入が危惧されており、「病害虫が侵入することになれば、生育が悪くなるなど安全・安心な国産馬鈴しょの供給体制をさらに困難な環境下に陥れ、国内生産に甚大な影響を与える危険性があり、到底受け入れられるものではない」と立場を明確にし、政府・国会に対して「食料安全保障の観点に立ち、国内生産に甚大な影響を及ぼさないよう米国産生馬鈴しょの輸入解禁を認めないよう」要望している。
江別市議会も9月16日、「米国産生食用ジャガイモの輸入解禁に反対する意見書」を採択した。そこでは「米国産のジャガイモの輸入は、これまでポテトチップス向けの加工用ジャガイモに限って解禁されてきたが、生食用ジャガイモの輸入が認められることになれば、ジャガイモの国内生産量の8割を占める北海道農業への影響が懸念される」「生食用ジャガイモは一般家庭等における種芋としての転用により、ジャガイモシロシストセンチュウなどの病害虫の侵入が危惧されており、病害虫の侵入は、生産活動に大きな影響を及ぼす」と指摘している。
また、米国産は価格が安いため、国産ジャガイモの価格にも影響を及ぼすことが予想され、生産農家の経営悪化が危惧されるとのべ、「令和7年度の食料自給率がカロリーベースで過去最低の37%となる中、農業経営を継続するためにも重要な課題」「国内のジャガイモの生産を守るためには、安全な種芋の供給体制の構築と充実が求められる」と訴えている。さらに、米国などからの輸入ジャガイモを原料にしたポテトチップスから、日本で使用が禁止されている農薬が検出される問題も起きていることを指摘し、「米国産の生食用ジャガイモの輸入解禁を行わないよう、強く要望する」としている。
北見市議会は9月定例会で「アメリカ産の生食用ジャガイモの輸入解禁に反対する意見書」を採択すると同時に、市議会主要三会派が提出した「米国産生食用ばれいしょの輸入解禁反対を強く求める決議案」を可決した。市議会としてより強い姿勢でのぞんだ形だ。
そのほか、道内では次のような意見書が採択されている。
網走市議会「生食用ジャガイモの輸入解禁を行わないことを求める意見書」
滝川市議会「米国産生馬鈴しょの輸入解禁反対などを求める要望意見書」
芦別市議会「アメリカ産の生食用ジャガイモの輸入解禁に反対する意見書」
美幌町議会「備蓄米水準の早期回復を求め生食用ジャガイモの輸入解禁を行わないことを求める意見書」「米国産生馬鈴薯の輸入解禁反対等を求める意見書」
標茶町議会「アメリカ産生食用ジャガイモの輸入解禁に反対する意見書」
新十津川町議会「米国産生馬鈴しょの輸入解禁反対等を求める意見書」
道内では9月以降、179市町村議会のうち少なくとも50議会で関連する意見書が採択されるなど、生産現場を擁する基礎自治体で反対の動きが広がっている。
JAグループも要請活動を展開しており、7月末にJA全中が農林水産大臣に対して輸入解禁への慎重対応とリスクゼロの徹底を求める要請行動をおこなったほか、8月にJA北海道中央会も断固反対する姿勢を表明している。
全国3位の出荷量を誇る長崎県でも、JAグループ長崎が8月末に農水省を訪れて緊急要請をおこなったのに続き、今月6日には県に対し、輸入反対の立場を求めて要請書を提出している。ばれいしょ部会の生産者たちは、病害虫が侵入すれば、圃場でジャガイモが生産できなくなるため、「産地がなくなるのではないかと危惧している」と切実な思いを訴え、知事として「産地を守る」という態度を表明し、政府に伝えることを求めた。
食料安全保障骨抜きに 消費者団体も反対声明
消費者団体の発信もひき続きおこなわれている。東都生活協同組合(風間与司治理事長)と東都生協産直生産者団体協議会(橋憲二会長)が9月10日、「食の安全と食料主権を守るために、米国産生ジャガイモ全面輸入解禁の中止を求める共同声明」を政府に提出した。そこでは「今回の輸入解禁は、単なる農産物貿易の問題ではない。日本国内には存在しない病害虫の侵入リスクを高め、長年にわたり築いてきた国内農業の生産基盤を脅かすものであり、ひいては国民の食料安全保障を損なう重要な問題だ」と指摘している。
9月16日には生活クラブ事業連合会生活協同組合連合会(本部東京都新宿区、会長柳下信宏)も「米国産生ジャガイモの全面輸入解禁に反対し食の安全・国内農業・食料主権を守るための声明」を政府に提出した。「病害虫の侵入」や「国内農業と地域経済を弱体化させる」といった問題に加え、ゲノム編集ジャガイモや、ポストハーベスト農薬の使用拡大への懸念などをあげるとともに、世界の食料供給をめぐるリスクが高まるなか、「輸入依存を拡大する政策は、日本の食料安全保障と食料主権を弱めることにつながる」と指摘し、輸入解禁に反対し、国内農業の振興を基軸とした政策の推進を求めている。
米国からの圧力背景に 「日本市場こじ開けろ」
今回の生食用ジャガイモの輸入全面解禁に向けた動きの契機となったのは2020年の米国からの要求だ。しかし実際には1993年から米国は日本に対して市場開放を要求しており、日本は2006年にポテトチップス加工用限定、2~7月のみと期間を限定する形で輸入を認めた。そして2020年2月には、ポテトチップス加工用生鮮ジャガイモの通年輸入を認める規制緩和をおこない、このときに全面輸入解禁に向けて協議を始めることを約束。2026年、解禁が秒読み状態に入っている。2021年4月には日米貿易協定による冷凍フライドポテトの関税撤廃もおこなわれているほか、農薬(殺菌剤)の規制緩和や遺伝子組み換え(GM)ジャガイモ4種類の認可など、譲歩に譲歩を重ねてきた末の生食用ジャガイモ輸入解禁だ。
ジャガイモは一度土壌に侵入すると根絶が困難なシストセンチュウの問題【既報】があることから、「農水省も段階的に輸入を解禁しつつ、全面解禁にならないよう必死に抵抗してきた」(東京大学大学院・鈴木宣弘教授)といわれる。そうした抵抗もあって生食用ジャガイモの輸入解禁はここまで踏みとどまってきたという。
しかし、11月に中間選挙を控えるトランプ米大統領が、米国内の主要産地「ポテト・ベルト」(アイダホ州、ワシントン州、オレゴン州)の超党派議連から、「日米首脳会談で日本市場をこじ開けろ」という要求を受け、歴代でもっとも米国に従順といわれる高市政府に対して圧力を強め、急ピッチで手続きが進み始めたとみられている。
今年3月の日米首脳会談に先立って、米国の超党派の連邦議会議員がトランプ大統領に送った書簡は、冒頭に「日本市場を米国の生鮮ジャガイモに開放するよう、総理に強く働きかけることを求めて本書簡を送る」と明記されており、日本は米国のジャガイモ農家にとって大きな輸出機会を秘めた巨大市場であり、生鮮ジャガイモの輸入が解禁されれば、年間推定1億5000万㌦(約234億円)の輸出増につながるとのべている。これは日本の国内消費量の5割に相当する規模だ。
日本だけが全面解禁か 植民地化の総仕上げ
一方の米国は、病害虫を理由に日本の生ジャガイモの輸入を禁止している。鈴木宣弘氏は、米国と日本の関係を象徴していると指摘する。
豚肉や鶏肉も日本はアメリカに輸出できないが、米国産の輸入は解禁しており、サクランボやブドウ、メロン、キャベツ、ネギも同様に、米国は日本産を拒否しているのに、日本側は米国の要求で輸入を解禁させられている。「WTOのSPS協定(衛生植物検疫措置の適用に関する協定)にもとづいて相手国から申し入れがあれば協議に応じる義務がある」というのが農水省の表向きのスタンスだが、とくに対米関係においては、日本は「応じる義務」ばかり課されているのが実態だ。
「国際的ルールだから受け入れるほかない」という空気も振りまかれているが、SPS協定そのものも「十分な科学的根拠」があれば、病害虫の侵入を防ぐために輸入を規制・禁止する権利を明確に認めている。
OKシードプロジェクトの印鑰(いんやく)智哉氏の調査によると、EUは原則として、米国を含む非EU諸国からの生ジャガイモ(食用および種イモ)の輸入を全面的に禁止している。オーストラリアやニュージーランドは世界でもとくに検疫が厳しく、米国からの生ジャガイモの輸入を禁止し、フライドポテトなどの加熱・加工済み製品のみ輸入を許可している。中国も生ジャガイモの輸入を禁止しており、ワシントン州やアイダホ州など特定の州で生産されたポテトチップス加工用のみに限定しているという。
また、輸入を認めている韓国も、特定の害虫が発生していないと認定された米国の一部地域からの輸入に限定し、厳格な検査証明を求めている。台湾も条件付きで輸入を認めているものの、検疫基準は極めて厳格で、今年四月にも米国産加工用ジャガイモに対する国境検査を強化している。日本だけがシストセンチュウの侵入という国内農業を危機的な状況に陥れかねない輸入を解禁しなければならない理由はどこにもない。
鈴木宣弘氏は、生食用ジャガイモの輸入解禁は、戦後、胃袋からの属国化を進めてきた米国に日本が屈服していく最終段階の象徴的な事例であると指摘している。終戦直後の小麦輸入に始まり、牛肉やオレンジなど多くの農産物をアメリカの要求に従って明け渡してきたうえ、第二次トランプ政権下で、死守してきた主食のコメもとうとう差し出し、年間60万㌧(新潟県の年間コメ生産量が59万㌧)も輸入する約束をさせられてしまった。生食用ジャガイモの輸入解禁は米国の植民地・従属国としての日本の最終段階といっても過言ではないという指摘だ。
同氏は、農水省に15年勤務してきた経験から、米国に「協議を始める」と約束したということは、「解禁する」という意味であること、手続きのなかで時間稼ぎはできても、最終的に解禁を受け入れさせられるという歴史のくり返しであったことを指摘。ジャガイモについても現在、農水省が「まだ決まっていない」といっているものの、米国のリスク管理の体制を確認して認めるという最終段階に入っている可能性が高いと警鐘を鳴らしている。
ジャガイモの自給率は1970年代の100%から低下してきたとはいえ、まだ68%(2023年段階)と約7割が国産だ。生ジャガイモに限れば国産が100%を維持している。これを壊滅させかねない全面輸入解禁を受け入れるのか否か、日本の食料生産にとって重要な局面を迎えている。
オンライン署名17万人到達 米国産ジャガイモ輸入反対 北海道では50議会が意見書「国内農業の基盤揺るがす」 2026
IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2026 2026-10-20 08:27:21
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