6月から手続きが始まる進学選択。後期課程のイメージができず、志望先を決めかねている2年生も多いだろう。本企画では各学部の学生に取材。後期課程進学後の生活や進学先の特徴について語ってもらった。2026年度進学者の各学部の進学元科類の割合や3S1ターム(3年の4、5月)の時間割も掲載。今回は法学部・経済学部・文学部編。志望先決定の一助としてほしい。(構成・山本桃歌、取材・宇城謙人、木下太陽、長澤周平、平井蒼冴、溝口慶、山本桃歌、吉田直記)
文I→法学部第2類 優秀な仲間と高め合える

中学生の頃から裁判官を志し、法学部を見据えて文Ⅰに入学しました。前期教養課程で学んだ政治や歴史、哲学などの概念は、法学を学ぶ上で良い刺激になっています。一時は経済学にも関心を持ちましたが、法学部へ進みました。
法学部には三つの類があります。私の所属する第2類は法曹志望が多く、学部生の段階から司法試験予備試験に向けて真剣に勉強している人が多い環境です。法学部の授業は内容が高度で試験範囲も広く、予備試験の学習が授業の理解を深める助けにもなっています。また、少人数で行うゼミも魅力の一つです。3年次に参加した菱田先生の民事訴訟法のゼミは自分以外全員が4年生でしたが、理論的で高度な議論に参加することで自分を高められましたし、優秀な先輩方や教授と親睦を深めることもできました。
法学部は「砂漠」と形容されるように、大教室での講義が多く学生同士の交流が生まれにくい面があります。しかし「東京大学法学部緑会委員会」や「東京大学法律相談所」といった学生団体に所属すれば交友関係を広げやすいです。進学前から新歓活動があるため、他科類からの進学者も含め、コミュニティーやゼミに積極的に参加し情報交換の場を持つことが、充実した学生生活の鍵になります。
卒業後の進路は法曹や官僚、一般企業などさまざまです。法曹の内訳では弁護士が多い印象で、裁判官や検察官は一握りです。私自身は、公平な立場で当事者の主張を聞き、理論を組み立てて結論を出す裁判官という職業に強く引かれており、その気持ちは今も変わりません。ただ、最近は研究職にも関心が湧いており、大学院(総合法政専攻)への進学も視野に入れながら今後の道を考えています。
文Ⅱ→経済学部経済学科 理論やデータで社会を捉える

高校で東大経済学部の教授による講演を聞いたことをきっかけに、経済学に興味を持ちました。将来やりたいことを決めていなかったので、前期教養課程でさまざまな分野を学ぶ中で進路を決めようと思っていましたが、入学後はやはり経済学が一番面白いと感じるようになりました。大学1年次の秋には高校へ講演に来た教授の元を再び訪ね、経済学部への進学への思いが強まりました。経済学部の魅力は、トップクラスの教授陣の下で学べることだと思います。
経済学は非常に幅広い学問で、教育・少子化・ジェンダーなどの社会問題とは相性が良いんです。社会問題に関心があって、理論やデータを用いて厳密に議論したい。そんな人には、経済学部が向いていると思います。
私は今、経済学科で経済学をメインで学んでいます。印象に残っているのは計量経済学の授業です。データを用いて政策の効果を分析するための基礎知識を身に付けられて面白かったです。このような後期課程の授業も、前期教養課程の「経済Ⅰ」や「経済Ⅱ」といった基礎科目とつながっていて、理解しやすかったです。
経済学部の授業で特徴的なのは、多くの学生が所属するゼミでしょう。学生の学びたいことに応じてさまざまなゼミが開講されていて、教員や興味関心の近い学生と活発に議論、輪読、研究を行って専門性を深められます。私の場合、計量経済学の山口慎太郎教授のゼミやゲーム理論の松井彰彦教授のゼミに参加しました。
卒業後はコンサルティング会社や金融、商社に就職する人が多いですが、公認会計士の資格を取って監査法人に行く方も多いですし、一部院進する人もいます。私は院進して、将来は学んだことを生かしてコンサルティング会社やシンクタンクに就職したいと思っています。
文Ⅲ→文学部人文学科日本史学専修課程 豊富な史料に直に触れて学びを深める

高校生のときから将来は日本史を学びたいと思っていたので、進学先は文学部の日本史学専修課程で迷いませんでした。前期教養課程の授業では、歴史を学ぶ上で必要な前提知識や、そもそも歴史とは何かを学びました。これは今でも役立っていますね。日本国憲法など法律の授業や、生物学の授業なども興味のままに取りました。後期課程に進学すると自分の専門以外の授業を取ることが難しくなるので、前期教養課程では自分の好きなように授業を受けると良いと思います。
豊富な史料を活用した演習やゼミに参加できるのは日本史学専修課程ならではでしょう。授業では、最新の研究の解説を聞けるだけでなく、史料そのものに触れて学べるのが面白いですね。
自分の興味に合わないテーマもゼミで発表しなければならないのは、大変です。でもこれも、逆に言えば新しい興味を広げられるんです。3年次のSセメスターとAセメスターで、授業のコマ数はあまり変わりません。Aセメスターになると演習やゼミで発表が必須になることが多くなります。発表の準備が重なる分、個人的にはAセメスターのほうが少し忙しかったと感じています。
学習環境はアットホームです。専修課程内では専門の時代によって、担当の教員も授業も分かれます。同じ時代に興味がある人たちとは、同じ授業を取るので、日常的に意見を交わしたり、一緒に昼食を食べたりします。もちろん他の時代を専攻する学部生・院生や教員とも、学年や専攻する時代の垣根を越えて交流しています。専修内で緩やかにつながっており、ウェルカムな雰囲気があります。
卒業後は院進する人も少なくありません。日本史学専修課程では学芸員の資格や教員免許を取る人が多いと感じています。私も学芸員の資格を取る授業を受けていて、学芸員の資格を生かした仕事に就きたいです。
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各学部4年生に聞く 後期学生生活紹介~法学部・経済学部・文学部編~ 2026 IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2025 2026-07-15 02:00:11
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