3月28日、硬式野球部(東京六大学野球)は神宮球場で日本製鉄鹿島と社会人対抗戦を戦い、3-5で敗れた。東大打線は相手先発の佐田健介に7回4安打に抑えられ、終始相手ペースの試合となった。終盤に反撃したものの及ばず敗戦した。(取材・撮影 吉野祥生)
東大|010000020|3
鹿島|10013000X|5
スターティングメンバ―は以下の通り。
1(左)安 田
2(二)秋 元
3(指)大 沼
4(右)荒井慶
5(中)伊 藤
6(一)福 井
7(三)小 村
8(遊)樋 口
9(捕)明 石
P 松本慎
今年初の神宮での試合ということもあり、緊張感がある社会人対抗戦。毎年、春季リーグ戦の前哨戦のような形で3月末に開催されている。東大の過去5年の社会人対抗戦の戦績をまとめると、以下のようになっている。
25年 雨天中止
24年 0-17(ENEOS)
23年 雨天中止
22年 0-7(SUBARU)
21年 2-3(東芝)
今年の相手は日本製鉄鹿島(2018年までの旧称は新日鐵住金鹿島、以下では鹿島)。社会人野球では北関東地区の競合で、都市対抗野球にも毎年のように出場している。プロ野球選手も多く輩出しており、大貫晋一投手(現・横浜DeNA)や大津亮介投手(現・福岡ソフトバンク)は鹿島を経てプロ入りした。実力のある相手に東大野球部がどこまで戦えるかが見どころだった。

先攻の東大は1回表あっさりと3人で打ち取られると、1回裏の守りについた。この日の先発は松本慎之介(育・3年)で、新エースの投球に期待がかかる。松本は相手1番、2番を連続で三振に斬って取り、上々の立ち上がりを見せる。さらに相手3番からも三振を奪うも、振り逃げとなり2死一塁に。
迎えた相手4番。打球はレフトフライでチェンジかと思われたが、これを左翼手の安田健(養・3年)が捕球できない痛恨のエラー。2死だったため一塁走者が一気に本塁へ還って、先制点を献上した。
2死二塁となって続く相手5番。しかし打席中に捕逸があり2死三塁とピンチが拡大すると、結局5番に死球を与えて2死一、三塁に。2死を簡単に取ったはいいものの、そこから安打は打たれていないながら、全く落ち着かない展開となる。しかし、松本は落ち着いていた。相手6番に対しても冷静な投球で、最後は空振り三振。このイニング4つ目の三振となり、1イニング4奪三振という珍記録も打ち立てたが、最少失点で切り抜けた。しかし、あまりにももったいない失点であり、これがリーグ戦でなくて良かったと思うほかない。
流れが悪い中、迎えた2回表。1死から5番・伊藤滉一郎(工・4年)が右越えソロ本塁打を放って同点に追いつく。昨秋のリーグ戦後半は1番に定着した伊藤だが、長打も打てるとなれば今期もよりチームの大きな力となってくれるだろう。2回裏は松本が3人で抑えて、試合は流れの面でも振り出しに戻った。
3回は両チームチャンスを作るも無得点。4回裏からは松本に代わって池田剛志(理Ⅱ・2年)がマウンドに上がる。しかし、2死から相手8番を右前打で出塁させると、すかさず盗塁を決められ2死二塁に。すると相手9番・揚村彰斗に左前にはじき返され、二塁走者が還ってあえなく勝ち越し点を奪われた。鹿島に効率よく得点を奪われてしまい、試合の流れが傾き始める。
東大打線は相手先発・佐田の鋭く曲がる変化球に苦しみ、三振の山を築き始める。5回表も三者凡退に抑えられた。
5回裏も池田が続投。しかし、1死から相手3番・山本健斗に左越えソロ本塁打を浴びて2点差にされる。鹿島の勢いは続き、相手4番を右前打で出塁させると、続く相手5番・生田目忍に中越え2ラン本塁打を被弾。一気に1-5と4点差となり、厳しい展開となる。

6回裏からは3番手で佐伯豪栄(工・4年)が登板。連打で1死一、二塁のピンチを招くも、後続を抑えて無失点で切り抜ける。7回裏も先頭に二塁打を打たれたものの、丁寧な投球で三塁には進ませず点は与えなかった。佐伯は走者は出しても失点しない投球が昨秋も目立った。今季も粘り強さを武器に戦ってほしい。
抑えられていた東大打線だが、8回表からは相手先発・佐田が降板し、塙雄裕が登板。塙は法大出身で、2020年から23年までの大学時代は中継ぎでリーグ戦通算38試合に登板し、通算防御率1.73という素晴らしい成績を残した。そんなかつては東大を苦しめた好投手・塙の前ではあるが、1死から9番・明石健(農・4年)が中前打で出塁すると、安田に代わって代打で登場した1番・長谷川優(文Ⅰ・2年)がライトフェンス直撃の痛烈な二塁打を放ち、1死二、三塁とチャンスを作る。あと1メートルくらいでホームランかと思われる長谷川の打球に場内の観衆も拍手を送り盛り上がった。4点差であり、この回に最低限2点返したい東大。しかし、2番・秋元は遊飛に終わり、走者は動けず。続く3番・指名打者の大沼亜斗夢(文Ⅱ・2年)に期待がかかる。すると、期待に応えるかのように、大沼は見事に左前にはじき返し、二者が還る適時打となって3-5と点差を2点に縮めた。これまでの厳しい展開のなかでも、反撃できたという意味で大きな一打となった。
8回裏は、玉置心(農・3年)が登板し先頭に安打を許すも後続を抑えて無失点。9回表、鹿島は塙に変えて菱川一輝をマウンドに送る。菱川は明大出身で、昨秋まで中継ぎとして神宮で活躍した。リーグ戦27試合に登板し通算防御率2.27で、昨秋の明大全勝優勝にも大きく貢献した立役者だ。その菱川を前に東大は攻撃の糸口をつかめず、三者凡退で抑えられ3-5で試合終了。
社会人の壁を前に敗戦とはなったが、実力は通用していたようにも感じた試合であった。特に継投などで選手の状態が良好であることは伺え、春季リーグ戦での勝利にも期待が持てる内容であった。
特に新2年生の活躍が目覚ましく、見事8回に二塁打を放った長谷川や適時打を放った大沼はリーグ戦でもスタメン争いに名を連ねそうだ。そして、投手登録でありながら一塁手としてスタメン出場し、安打も放った福井克徳(理Ⅰ・2年)は今後どのような形で起用されるのかにも注目だ。
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【東京六大学野球】社会人対抗戦 日本製鉄鹿島と対戦し敗戦 2026 IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2025 2026-04-19 02:00:53
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