東京:日本の伝統芸能である歌舞伎の役者は皆、印象的な化粧と精巧な衣装で有名だが、役柄に完全になりきるために欠かせない最後の要素、かつらに頼っている。
東京の中心部にある有名な歌舞伎座での公演を前に、かつら師匠の鴨居正が、派手な着物姿の若い役者に髷を丁寧に結い上げる。
「歌舞伎役者は、そのままの姿で舞台に上がることはできません。カツラをかぶって初めて、本当の歌舞伎役者になれるのです」と60歳の鴨居はAFPに語った。
「だから私たちは、とても重い責任を感じながら、この仕事に誇りを持たなければならないのです」。
歌舞伎の女形を演じた二人の男役を描いた興行的ヒット作『功名が辻』が今年のアカデミー賞でメイクアップ&ヘアスタイリング賞にノミネートされたことで、この職業は国際的なスポットライトを浴びることになった。
17世紀にさかのぼる歌舞伎は、舞踊、演劇、音楽を融合させたもので、役者たちは豪華な衣装、かつら、厚化粧を身にまとい、精巧なセットで古い方言で演じる。
職人が人毛でかつらを作った後、鴨居はそれをスタイリングする。
しかし、彼の役割は美容師の域を超えている。
18歳でこの仕事に就いた4代目 “床山 “の鴨居は、「キャラクターの本質をつかまないと、いい仕事はできない」と言う。
正義感の強い中年男であれ、高貴な花魁であれ、かつらは年齢、社会的地位、職業、性格を伝える役割を果たす。
鴨居はアトリエで2時間かけてこの若手俳優のかつらを作り上げた。美しいカーブを描くサイドと、「まげ」と呼ばれる、現代の日本人はもう結わない古典的な髪型。
畳の上に膝をつき、伝統的な櫛で髪を分け、蒸しアイロンで髪を滑らかにし、時折歯で糸を引っ張って毛束を固定した。
このかつらを受け取った33歳の中村種之助はAFPにこう語った。
「彼は5歳のときから師匠のもとで働き、今月は貴族の確執を描いた舞台で鴨居の技を披露する。
最後の仕上げ
歌舞伎座の舞台裏で、種之助は厚い白いファンデーションで顔を覆い、アシスタントが大きな紺と白の縞模様の着物を着るのを手伝う。
「かつらは変身を完成させる最後の仕上げです。かつらは変身を完成させる最後の仕上げなんです。それぞれのステップを、役柄になりきる瞬間につながるスイッチだと考えています」と種之助は語った。
「役者の芸術性もさることながら、衣装や舞台装置の美しさも観客を楽しませる鍵であり、かつらもその一翼を担っていると思います」。
ウィッグの種類は、女性役で約400種類、男性役で約1000種類。
公演ごとに新たな作品が作られ、役者ごとにカスタマイズされ、複雑さにもよるが、完成までに数時間から1カ月かかる。
40年間もこの仕事を続けているにもかかわらず、鴨居は自分の実力を信じられるようになったのはつい最近のことだと言う。
「今日に至るまで、85歳の父から学ぶことがまだある」と彼は言う。
「果てしないですね。先輩たちを見ていると、髪の毛が手の中で踊っているように見える。
「僕はまだそこまで行っていないと思うけど、父くらいの年齢になったら髪を操れるようになるんだろうね」。
しかし、舞台上で俳優たちが大きな歓声や拍手を受けると、努力の甲斐を感じる。
「舞台の一部が自分たちのものになったような気がします」と鴨居は言う。
「観客がその俳優を素晴らしいと思ってくれたら、私たちの(かつらが)その俳優に合っていたのかもしれないと感じます。そのことに喜びを感じます」。
AFP
手の中で踊る」:日本かつら界の巨匠たちが舞台を盛り上げる 2026 IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2025 2026-04-23 09:33:28
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