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3月16日、本郷キャンパスにてFS(フィールドスタディ型政策協働プログラム)活動報告会が開催された。1年間、日本中の各地域で活動した学生たちが一堂に会し、26チーム96人が現地で得た成果と課題に対する提案などについて発表した。東京都新島村と長崎県五島市の2つのチームへの参加者にインタビューをそれぞれ行った。 (取材・撮影 吉野祥生)
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東京都新島村チーム(SMBC賞)へのインタビュー
山口絢弘さん(新領域・修士1年)
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谷口優介さん(経済・4年)
横田有映さん(工・3年)
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和泉舞さん(文Ⅲ・1年)
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山口さんは発表会当日は欠席のためインタビューには参加されていません。
所属・学年は昨年度のものです。
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新島村チームは、地域資源カード製作プロジェクトを現地で行った。現地で行われた「新島の未来を考える会議」では、島の魅力である地域資源が体系的に整理されていないため、意見が発散しやすく、具体的な合意形成に至らないことが課題となっていたという。そこで、漠然とした資源をカードとして可視化することで、参加者全員が同じ情報を見ながら対話できる新たな議論のプラットフォームを構築した。
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──なぜ新島村をFSの行き先として希望したのですか
谷口:リストの中で唯一「東京都」だったことがあります。その中で、僕自身はあまり離島に行ったことがなかったので、東京の中にある離島はどんなところだろうという興味がまずありました。最初に自治体の方からの説明もありましたが、その中で紹介されていた島の資源が魅力的でした。テーマ設定も「カードを作る」という具体的で明確なものだったので、やりがいがありそうだと思い選びました。
──応募する前に新島のことは知っていましたか
谷口:知りませんでした。
和泉:知らなかったです。
横田:知っていました、少数派ですね(笑)
──新島の特徴は何でしょうか
谷口:まずはきれいな海があってサーフィン文化があることです。東京都でそういう場所があるのはなかなか珍しいと思います。あとは「くさや」も有名ですね。
横田:火山性の地質なので、「コーガ石」という珍しい石があって、モヤイ像を作っています。良い資源が割とそろっている印象です。
和泉:これといって一つ挙げるのが難しいくらい、島内に資源が点在しているのも特徴ですね。

──島の人たちの印象はどうでしたか
横田:「ザ・島の人」という感じで、すごく気さくで陽気な方が多かったです。
谷口:東京近郊の大学に行っていた人も多いので、一度首都圏に出ている分、距離感的には意外と壁がなかったかなという感じです。
──活動中に印象に残ったことや、学びになったことはありますか
横田:「東京」と聞くとアクセスも良くてインフラも整っているイメージですが、課題も多くあります。高齢化の進展もそうですが、砂浜が海岸侵食で無くなったり、魚が獲れなくなったりしてしまい、一部の自然資源が活用できない状態にあります。くさやの原料も、実は鹿児島から持ってきているそうです。意外と身近なところに課題があると感じました。

──東大生であることで過剰に期待されたり、村の人から「すごい」と言われたりすることはありましたか
谷口:よくありましたね。「東大生なんだ」というリアクションは現地活動で多かったです。
横田:初年度ということもあって、期待は大きかったのかなと思います。ただ、大学で首都圏に出てきている島民も多かったので、距離感は問題なかったと思います。現地の担当者ともうまくコミュニケーションが取れました。
──今回の活動ではカードを制作しましたが、1年間という期間で十分な活動ができましたか
谷口:初年度なので、とりあえずカードという「現物」を完成させて、使い方の可能性に関する意見交換まで行えました。
横田:今後、私たちが考えたカードを島内の学校に配ったりするなど、活用の方向性も見えてきています。
──プログラムを通じて学びになったことを教えてください
和泉:ワークショップで住民の方と議論する際に、1人の学生として、あるいは「東大生」として意見を求められることが多かったです。村から期待されている分、それに応える力が必要ですし、自分の意見をしっかり確立させていく必要性を強く感じました。
長崎県五島市チームへのインタビュー
Sさん(理Ⅰ・2年)
所属・学年は昨年度のものです。
──なぜ五島市をFSの行き先として希望したのですか
まず説明会の際に自治体の方の印象がとても良かったからです。五島市のテーマが伝統文化の継承だったことも大きいです。前年度にFSに参加した際も別の自治体で伝統文化をテーマに活動したので、関連があり選びました。9月、お祭りのあった10月、報告会を実施した2月の合計3回、五島市に訪問しました。
──担当した地域の特徴を教えてください
大きな特徴は離島ですね。特に今回活動した椛島(かばしま)という島は、本島である福江島から船でしか行くことのできない「二次離島」で、人口もとても少ないです。自分たちが担当した本窯(もとがま)地区は、人口13人で全員が50代以上という限界集落にかなり近いところでした。
──活動の中で特に印象に残ったことを教えてください
最後に島民の方に向けて報告会を対話形式で実施した際に、端的に言うと「お祭りをこのままの状態で継続することは難しいと思われる」ということをお伝えしました。島民の方も頭では分かっていますが、今まであまり議論をしたことがなかったようで、外から働きかけることで普段は話しづらいことも議論しやすくなるのだと思いました。

──現地の住民や役所の担当者とのコミュニケーションはどうでしたか
これは地方あるあるかもしれませんが、現地の方は外から来た私たちをあまり受け入れてくれないという感触が最初はありました。2回目の活動では、お祭りに準備から片付けまでに関わる中で、ある程度は住民の本音に迫れたのかなと思います。
自治体の担当者は今年が受け入れ3年目ということもあり、やりとりもスムーズでした。我々FSチームの活動も期待してくださっていたと思います。
一方で、現地の住民は我々が東大生ということで遠慮してしまうところがあったのかなと思います。普段「東大生」とあまり言われないので、活動中にそう呼ばれることに違和感を覚えたこともありました。変に特別な存在と思われた節もありましたが、お祭りに関わったり、公民館でカラオケを一緒にしたりした結果、現地の方には「東大生って思ったよりも普通なんだ」と言われて、最終的に打ち解けることができました。
──1年という活動期間はどうでしたか
1年だとどうしても足りない部分はあると思います。また、現地に行く回数も3回のみで、調査しきれない部分もありますが、限られた時間の中で最善を尽くすのもFSの醍醐味だと思います。
──人口13人の地域ならではの難しさはなかったでしょうか
とても住民の人数が少なく、みなさんご高齢なので、正直に言うと、もう集落の終わりが見えているところはありました。だからこそ、かえって課題が明確になった面もあります。お祭りの担い手がいないことについても、どうお祭りを続けて行くかではなく、終わりが見えているのだから、これからどうやってお祭りを終わりにしていくべきかという提案になりました。これは日本のいろいろな地域の先駆け的な側面もあるかもしれませんね。
FS活動報告会レポート(本編)はこちら
本編では活動報告会の様子をまとめ、FSの果たす役割について考察しています。ぜひご覧ください
本編→https://www.todaishimbun.org/fs_20260917/
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【イベントレポート】2025年度FS活動報告会 参加者インタビュー 2026
IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2026 2026-09-17 02:01:24
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