硬式野球部(東京六大学野球)は9月12日、開幕カードとなる慶大との1回戦を戦い、2─6で敗れた。序盤はリードし試合を優勢に進めるも、5回に集中打を浴びて一気に逆転を許す。その後も慶大打線を封じ込められないまま点差が離れ、競り負けた。(取材・撮影 吉野祥生、成本孝宏)
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慶大|000032100|6
東大|010100000|2
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秋季リーグ戦開会式
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東京六大学野球連盟の浅賀宏昭理事長(明大商学部教授、明大野球部部長)からあいさつが行われた。浅賀理事長は今春を、東京六大学野球の歴史と伝統を感じさせるシーズンだったと総括。東大の勝ち点獲得にも触れ、「赤門旋風を思わせる戦いぶりであり感慨深いところがある」などと述べ、スタンドからは拍手が起こる場面も。そして、天覧試合となった早慶戦まで優勝争いがもつれたことも挙げ、各校の力が昨秋に比べて拮抗していたとして今秋への期待を述べた。
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続いて、今春優勝した慶大が天皇杯やトロフィーなどを返還し、慶大主将・今津慶介により選手宣誓が行われた。選手・役員が退場して式が終了すると、シートノックが始まり試合ムードに。
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開幕戦スタメン分析
開幕戦の東大のスタメンは以下の通り。
1 (一) 堀部
2 (左) 成瀬
3 (二) 秋元
4 (指) 明石
5 (遊) 樋口
6 (右) 長谷川
7 (三) 小村
8 (捕) 大山
9 (中) 伊藤
P 松本慎
東大はエース・松本慎之介(育・3年)が先発。春は防御率3.12と安定した投球を見せて、法大戦では完投勝利を挙げた。今季も開幕戦から試合を作る投球ができるか。一方の慶大はエース・渡辺和大が先発。昨春は防御率1.28で最優秀防御率の賞を獲得。東大としては少ないチャンスをものにできるかが勝負を分けると予想された。
開幕戦のスタメンから見えた今春との変化として、一塁手に主将・堀部康平(法・4年)が入ったことが挙げられる。これまで堀部は打撃が課題であったが、夏季オープン戦では打撃が好調で、8月に福岡で開催された七大戦でも活躍を見せた。1番打者としてまずは出塁してチームを盛り上げたい。
また、春正捕手だった明石健(農・4年)が指名打者での起用となった。七大戦では完全に欠場しており状態が心配されたが、打つ方では出場できそうだ。捕手には大山寛人(工・3年)が入った。また、春季4番に座っていた荒井慶斗(育・3年)もベンチ外に。8月25日には六大学選抜に選出され神奈川大学野球連盟選抜との試合に出場。横浜スタジアムで本塁打を放つ活躍でMVPを受賞し、秋の活躍がいっそう期待されただけに、欠場は予想外の展開。代わりに成瀬悠人(工・3年)が左翼手に入った。4番と正捕手を欠くという大幅な戦力低下が否めない状況で、どう戦えるかが注目された。

エース対決の結果はいかに
そして始まった開幕戦。1回は両チーム三者凡退でエース対決らしい序盤の展開となる。
試合が動いたのは2回裏。東大は先頭の4番・明石が右前安打で出塁すると、5番・樋口航介(養・3年)が中前安打で続き、連打で無死一、二塁とチャンスを作る。

ここで東大は手堅く送りバントの選択。6番・長谷川優(文Ⅰ・2年)は犠打を試み、ホームベース付近へ勢いを殺したバントに。慶大捕手・吉開は素早く処理し三塁封殺を狙うが、ボールが手につかず握り直してから送球。結果として三塁はセーフとなり、野手選択で無死満塁の絶好のチャンスを迎えた。続くは昨季ベストナインの7番・小村旺輔(経・4年)。2球で追い込まれるも粘り、最後はセンターへうまくはじき返して犠飛に。まず1点を先制した。さらに1死一、二塁として追加点を挙げたいところ。しかし、後続がつながらず1点止まりとなった。
東大先発・松本は見事な投球で4回まで慶大打線を12人で抑える。3回には慶大・吉開に四球を与えたが、素早いけん制で誘い出し挟殺プレーでアウトに。レベルの高さをうかがわせた。

4回裏、東大は追加点を挙げる。先頭の5番・樋口が三塁線を破る二塁打で出塁すると、1死一、三塁となって8番捕手・大山に打順が回る。ここで大久保監督が代打を告げ、横井春太朗(工・3年)を起用。大山は4回表の守備で投手への送球が不安定な場面もあったが、大久保監督は先発捕手を4回で交代させる攻めた策に出た。代打起用の横井は期待に応え、初球を転がした打球が二ゴロとなる間に三塁走者が生還して、2点目を挙げた。
5回表、松本は続投するも、捕手はリーグ戦初出場の深見優斗(経・3年)に交代。しかし、ここまで慶大打線を無安打に抑えていた松本だったが、いきなり先頭から二塁打、三塁打、二塁打と3本の長打を連続で浴びてあっという間に同点とされる。なおも無死二塁のピンチ。慶大7番・小原は中飛に抑えるも、8番・吉開に四球を与えたところで、松本は降板。4回までの好投もむなしく松本は悔しさをにじませながらベンチへと下がった。

勝ち越し点を防ぐべく、2番手には江口直希(工・4年)が登板。しかし、続く慶大9番・丸田にライト線への適時二塁打を打たれ勝ち越し点を与えてしまう。なおも、1死二、三塁となるが、ここは三塁手・小村の好守備もあり後続を絶って追加点は許さず、3-2でこの回を終える。
6回表も江口が続投。しかし、1死を奪ってから制球が定まらず、ストライクが入らないまま3連続四死球で1死満塁としてしまう。もらったチャンスに慶大打線は奮起し、7番・小原から左前適時打を浴びると、8番・吉開に犠飛を打たれてこの回2点を失い、5-2と劣勢となった。

一方の東大打線は6回裏、1死二、三塁の好機を作る。ここで打席には7番・小村。内野ゴロでも1点という場面となり、まずは転がしたいところだが、結果は痛恨の三振。続く8番・深見も三振に倒れて、反撃の芽も摘まれてしまった。
7回からは江口に代わって前田理玖(文・4年)が登板。春季は登板がなく、25年秋以来約1年ぶりの復活登板となった。慶大2番・今津に右越えソロ本塁打を打たれる場面もあったが、コントロール良く抑えて9回まで3イニングを1失点にまとめた。復活した4年生が今季の大きな力になってくれるだろう。

一方の打線は、リリーフした慶大投手陣の前に抑え込まれ7回以降は走者すら出せず、そのまま試合終了となった。
序盤は優勢で勝利も期待させるような戦いぶりだった東大。しかし、5回表に突如として連打を浴びて一気に追いかける展開となってしまった。その後も四死球からの失点で突き放され、流れを再度つかめなかった。随所に好守備も見られただけに、接戦に持ち込めなかったのは痛いところ。まだリーグ戦は始まったばかり。今後の活躍に期待したい。
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【東京六大学野球】慶大1回戦 序盤はリードも 集中打を浴び逆転負け 2026
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