有田伸教授を代表とする東京大学社会科学研究所パネル調査プロジェクトは、外国人のさらなる受け入れに反対する人の割合が直近2年で35.6%から56.3%に増加したという2026年調査結果を発表した。さらにその変化の背景を探ると、特に30代以下の若い世代や日本社会に否定的な認識を持つ層の間で増加幅が大きいことも調査から分かった。
東大社研では、「働き⽅とライフスタイルの変化に関する全国調査」(通称:東⼤社研パネル調査)を07年から毎年実施している。目的は、00年代以降の未婚化、少⼦化や労働市場環境の変化などを背景として、⼈々の働き⽅、暮らし⽅、社会問題に対する意識や態度がどう変化し、それらの背景がなぜ⽣じているかを明らかにすることだ。
この一環で、約2年おきに「日本に定住しようと思って日本に来る外国⼈は、もっと増えた⽅がよい」という意⾒への態度を、「そう思う」から「そう思わない」までの5段階で尋ねている。外国⼈のさらなる受け⼊れに反対する⼈の割合は、これまで3〜4割で推移してきた。20ポイント以上も急増した今年のデータは異例で、この2年間の意識の変化は非常に大きいと見て取れる。
東⼤社研パネル調査は、まず2007年に日本在住の20-40歳の男女から無作為抽出した。その後は同年代を追加したり、対象者が全員30代以上に達すると20代を補充したりしつつ、追跡調査を毎年実施してきた。
同⼀対象者を継続的に追跡しているため、調査期間中にどの属性の人々の意識がどう変化したのかを直接示すことができる。外国⼈のさらなる受け⼊れに反対する⼈は30代以下の若い世代で特に⼤きく増加していることが分かった(図1)。また、「⽇本社会には希望がある」、「社会全体として、⾃分たちの世代は、親世代と⽐べて、暮らしむきがよくなった」、「社会全体として、今の⼦どもが⼤⼈になる頃は、⾃分たちの世代よりも、暮らしむきがよくなる」などの質問に対して、そうは思わない⼈ほど外国⼈の受け⼊れ「反対」へと意識を変化させやすいことも示された(図2)。


⽇本社会の先⾏きに対する不安が外国⼈への否定的な態度の源泉となっているのではないかという議論は00年代からなされてきたものの、その根拠はこれまで不十分だった。本調査の意義は、近年になって社会に対する不安・不満と外国⼈の受け⼊れが⼈々の認識の中で結び付けられた結果、外国⼈受け⼊れへの反対意識が強まったことが⽰唆された点にある。
今後の課題としては、何が社会への不安・不満の源泉となり、それがどのように外国⼈受け⼊れに対する意識と結びつくのかを検証し、外国⼈受け⼊れへの反対意識がなぜ強まっているのかの考察を進めていくことが挙げられる。
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外国人のさらなる受け入れに反対する人がここ2年間で急増 東大の調査で判明 2026
IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2026 2026-09-04 09:00:06
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