6月から手続きが始まる進学選択。後期課程のイメージができず、志望先を決めかねている2年生も多いだろう。本企画では各学部の学生に取材。後期課程進学後の生活や進学先の特徴について語ってもらった。2026年度進学者の各学部の進学元科類の割合や3S1ターム(3年の4、5月)の時間割も掲載。今回は教育学部・教養学部編。志望先決定の一助としてほしい。(構成・山本桃歌、取材・宇城謙人、木下太陽、長澤周平、平井蒼冴、溝口慶、山本桃歌、吉田直記)
文Ⅲ→教育学部比較教育社会学コース 多彩な興味・関心と進路

入学時の所属は文Ⅲ。特別興味のある学問分野が定まっていたわけではありませんでしたが、前期教養課程でさまざまな授業で学びを深めるうちに自身が子ども好きであることに気付き、教育学の分野を志しました。興味が定まっていなかったため、後の選択の幅を広げられるように特に1年次の間は前期教養課程の学びに注力しました。
進学選択に際しては教育学部の他コースや教養学部と比較して検討したものの、ガイダンスで感じたコースの規模感や雰囲気、教育学部独自のカリキュラムが主な決め手となりました。
コースの雰囲気も気に入っています。履修の自由度は高いものの、必修の調査実習の存在から程よくコースの同級生とのつながりがあり、自分に合った雰囲気ですね。またコースでは主に社会学の観点から教育を分析するため、地方やジェンダー、外国籍の子どもたちなどの教育格差に関心がある人が多いですね。この他にも社会学や教育分野、数学的なデータ分析など、学生の興味関心もさまざまですし、データ分析や参与観察など、調査の方法も多岐にわたります。
独自のカリキュラムとして特に挙げるとしたら必修科目の調査実習とフィールドワークですね。調査実習は通年で行われ、量的調査の手順を一通り体験し、最終的に報告書を執筆します。少人数のグループで行い、TAや教員からのサポートも手厚いです。フィールドワークでは実際に中学校を訪れる機会もあります。
卒業後の進路は、大学院の比較教育社会学コースへの進学の他、就職する学生も多いです。調査・リサーチ関連の他、教育系の業界、公務員など、学生の興味関心と同様に進路は多様です。
文Ⅲ→教養学部教養学科地域文化研究分科フランス研究コース フランス研究コースで思想を学ぶ

入学時は南アジアや西アジアに興味があったので、教養学部教養学科のアジア・日本研究コースや文化人類学コースなどを考えていました。ただ、前期教養課程でクィア理論について触れた羽生有希先生の「性の政治Ⅰ」など、さまざまな授業を受けていく中で、1年次のときに20世紀の現代思想に興味を持つようになりました。それで、表象文化論コースやフランス研究コースなどにも興味が出てきました。2年次の夏休みには、基本平均点も踏まえてアジア・日本研究コースかフランス研究コースかの2択に絞り込みました。思想を学ぶには、フランス研究コースの方がいいのかな、などと考えてコースを選びました。
コースの研究室には内定した2年生から博士課程生までいつも誰かがいて、合宿や歓送迎会もあり、距離感が近いのが特徴です。フランス研究コースにはアフリカが専門の先生もいます。東大全体でもアフリカが専門の先生は少ないので、アフリカに興味がある人にもおすすめです。
今までで一番忙しかったのは3Sセメスターです。この時期からどれも予習が必要なコースの授業を履修し始めた上に、夏のインターンのエントリーシートを書かなければいけなかったので大変でした。
2年次の春から第三外国語でフランス語を学び始めました。Sセメスターの授業で教科書の半分を進め、残りの半分は夏休みに自習しました。後期課程の授業のフランス語は前期教養課程よりもレベルが高く、フランス現代思想の精神分析家ジャック・ラカンの著作を原語で読みました。母語話者の先生からフランス語作文を学べる授業もあり、院生の参加者も多くハイレベルです。
卒業後は修士課程に行きたいと考えていますが、経済面を考えると悩みどころです。とりあえず4Aセメスターからフランスに留学する計画です。仮に就職しても個人的に勉強は続けたいです。
理Ⅱ→教養学部統合自然科学科統合生命科学コース 生物を中心に多分野に触れる

入学時は化学全般に興味がありましたが1年次の必修授業「生命科学」をきっかけに生物学への関心が高まりました。進学先候補だった農学部や薬学部と比べて、教養学部統合自然科学科は必修の科目が少なく、物理や化学、認知系など他分野も幅広く学べる点で魅力的でした。私の場合は教職課程が取りやすい点も後押しとなりました。
他コース・他学部の授業も卒業単位に含められるため、あらゆる視点から生物学を探求してみたい人や幅広く教養を身に付けたいという人におすすめです。3Aセメスターの「統合生命科学実験II」は特に印象的でした。各研究室の教員が担当を交代しながら、さまざまなテーマの実験を行う授業で、中には2024年にノーベル賞を受賞したタンパク質の構造予測ソフト「AlphaFold」をテーマにしたものもありました。こうした実験を通して、タンパク質の機能を構造の観点などから捉えることに興味を持ったことが4年次の研究室選びにもつながりました。学科同期の中には、志望研究室を見据えて進学先を選んだという人もいます。早い段階で行きたい研究室が決まっていると、3年次までの学びにも生きてくるので、進学選択の段階から研究室についても調べておくと良いでしょう。
統合生命科学コースには26の研究室があり、学生よりも教員の数の方が多く、指導が手厚い点も魅力です。研究内容は本当に多様です。ぜひ一度統合生命科学コースのウェブサイトを見てみてください。
卒業後は例年2~3割が就職します。業種はコンサル、IT、メーカーなどさまざまです。大学院は総合文化研究科・広域科学専攻へ進学する人が多いです。私自身も学部の学びだけでは消化しきれていない部分があり、院進を予定しています。
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各学部4年生に聞く 後期学生生活紹介~教育学部・教養学部編~ 2026 IUSTITIA.BG – Investigations 2009-2025 2026-07-18 02:00:04
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